「教えて!オーガニックQ&A」では、IOB代表・オーガニック専門家レムケなつこが、オーガニックに関する様々な質問にお答えしています。
今回のテーマは、 ビオホテル認証の「原則」と「例外」について。
オーガニックQ&A:ビオホテル基準に関して「原則、オーガニック認証を取得」とあるが、認証を取得していないものでも使用可能なのでしょうか?
ドイツIOBオーガニック専門家資格講座内にある「オーガニック認証」のビオホテル基準に関して質問があります。
ビオホテル基準の食品や飲料に関して「原則、オーガニック認証を取得」とありますが、これは、認証を取得していないものでも使用可能、というふうに理解しても宜しいのでしょうか?
反対に、ビオホテルで使用されているコスメに関してですが、「オーガニック認証を取得」とありますが、これは、認証を取得したものでなければ使用不可、と理解して宜しいのでしょうか?
鋭いご質問ありがとうございます。
認証って一見すると判断が難しい書き方をされていることが多々あります。認証って法律のようなもので、独学でマスターするには難しいですよね。認証については分かりづらいことも多いと思いますので、こちらで具体的にご説明させていただきます。
まず、欧州のビオホテル基準では、認証を取得していないものに関しては、「地元のものであれば可能」という規則になっています。
たとえば、私が毎年南ドイツで行なっているリトリートツアーの舞台であるTannerhof(タンナーホフ)というビオホテルでは、オーガニックではないものが1つあります。
それはビールなのですが、地元で製造されたビールを2~3種ほどホテル内で提供しています。それ以外はリネンも含めてすべてオーガニック認証のものを提供しています。
つぎにコスメについてですが、ビオホテルで規定しているのは、以下のの認証を取得したコスメのみです。
「BDIH, Natrue, Ecocert, AbCert, ABG, ICEA。またはそれ同等の認証」と欧州ビオホテル基準内に記載があります。
ただし、これはあくまで基準の話。実際は各ホテルがビオホテル協会と個別で連絡を取り合って、ケースバイケースで使用の可否を決めているようです。
実際に、私が宿泊したことがある欧州のビオホテルでは、認証を取っていないコスメを見たことがあります。
たとえば、オーストリアのBergzeit(ベルグツァイト)というビオホテルでは、認証未取得のオーストリア産ナチュラルコスメをお部屋に置いていました。創業約25年になるオーストリア国内パイオニアブランドのものなので、地元では十分に信頼を勝ち取っているからという理由があるようです。
ビオホテル協会もオーストリア発祥なので、ローカルビジネスを推し進めたいでしょうし、もともと協会はそのために発足したという背景があります。
基準には「例外」がつきもの。基準だけ見ていると、その例外についてはなかなかイメージが湧きにくいと思います。今回の回答例では私が欧州で経験した内容を書かせていただきました。
もっともっとオーガニックのことを学び、お客様からの質問へ明確に回答できるようになりたいあなたへ。そんなあなたのために、無料でメール講座を配信中です。まずはぜひこちらをご覧くださいね!
正しいオーガニックの知識を身につけたいあなたのお役に立てますように。
fa-envelope-o最先端ドイツのオーガニック無料メール講座