お湯シャンプー(通称湯シャン)をご存じでしょうか。洗浄力のあるシャンプーやリンス、コンディショナーなどを使用せず、お湯だけで洗髪する方法です。

わが家はアトピー対策のために、夫、大学生の娘と息子全員で湯シャンに取り組み、今年で6年になります。

「湯シャンでアトピー対策になるの?」と聞かれれば、私は「YES!」とはっきり言い切ることができます。

お湯シャンプーにして確実に変わったこと

pixabay

 

筆者の経験から、湯シャンを行い確実に変わったこととして、

  • フケのように見える頭皮の剥離とかゆみがなくなった。
  • かゆみを伴う浸出液が出なくなった。
  • 背中のカサつき、アトピー症状がなくなった。
  • 顔のカサつき、吹き出物がなくなった。
  • 頭の中にできるニキビがなくなった。
  • 顔にまとわりつく静電気が出なくなった。

などが挙げられます。

もちろん、これらの改善は湯シャンだけでなく、食事改善やエクササイズなど総合的に取り組んだ結果ですが、湯シャンの貢献度は非常に高いと実感しています。実際に、頭皮に出ているアトピー症状のみならず、全身のアトピー症状の改善にも繋がりました。

あなたがもし、今、毎日シャンプーで洗髪している習慣があるなら、湯シャンに変えることでアトピーの症状は確実に一歩改善することでしょう。

ではなぜ、湯シャンはアトピー症状の改善を促すのでしょうか?

ポイントは2つあります。

  1. 皮脂の分泌が正常化する
  2. 毒素の経皮吸収がなくなる

では、順番に見ていきましょう。

毎日のシャンプーがアレルギー性皮膚炎の原因になっている

pixabay

 

通常、スーパーやドラッグストアで販売されているシャンプーには「合成界面活性剤」と呼ばれる成分が入っています。

この成分は、洗浄液の泡立ちをよくさせる働きがあり、ふわふわとした泡は髪に優しく行き渡り、心地よい感触を与えてくれます。

合成界面活性剤は、心地よい感触を与えてくれるだけでなく、本来の効果は油を乳化させて水に溶かし、洗い流してしまうことです。この作用により、汚れが落ちることになるのです。

ところが、合成界面活性剤は非常に乳化力が強いため、あなたの皮膚からにじみ出ているわたしたちに必要な皮脂までも乳化させて、洗い流してしまいます。

皮膚が1番健康な状態は、十分な水分と皮脂が混ざり合った、みずみずしくしっとりとした状態です。

ですが、シャンプーで洗ったあとには、頭皮の皮脂が全部なくなってしまうため、頭皮も髪も乾燥してしまいます。そのため、コンディショナーやトリートメントをつけて、上から保湿をすることになります。

コンディショナーやトリートメントを使った場合、私たちの肌(皮膚)は表面がしっとりするため、「もうこれ以上皮脂を分泌する必要がない」と勘違いしてしまい、皮脂が出なくなってしまいます。

その結果、頭皮が乾燥し、またコンディショナーやトリートメントを使う、というこの繰り返しになってしまうのです。

 

pixabay

 

あなたの皮膚から出てくる皮脂は、最上の天然保湿クリームです。

天然の保湿クリームである皮脂は、雑菌が繁殖することを防ぎ、毒素となるものが体の中に浸透してしまうことを防ぐ役割も担っています。

シャンプーやコンディショナーを使い続けることで、天然の保湿クリームが出なくなり、体の中にアトピーの原因の1つとなる毒素を浸透させてしまったり、雑菌を増やす環境を作り出してしまったりしているのです。

例えば、日本皮膚科学会が出しているガイドラインによると、皮膚のバリア機能の低下がアレルゲンの侵入を容易にしているとし、2017年に行われたたアレルギー性接触皮膚炎の原因製品全国調査では、化粧品・薬用化粧品が 54%を占め、染毛剤やシャンプー、化粧下地、化粧水などがアレルギー性皮膚炎の原因として挙げられています(接触皮膚炎診療ガイドライン2020, 日本皮膚科学会ガイドラインより)。

頭皮のかゆみは、雑菌が増えて繁殖し、その雑菌を体内に入れないよう、排除するために免疫細胞が活発になって皮膚表面に炎症を起こしています。これが、かゆみの原因です。

そして、炎症のため通常より速いスピードで皮膚の新陳代謝が起こるため、皮膚の剥離が起き、フケのように粉が出てくるのです。

アトピーを抱えている方の皮膚には、悪玉菌の黄色ブドウ球菌が多く存在しています。この黄色ブドウ球菌を退治して、善玉菌である表皮ブドウ球菌を増やしてあげるのが不快な症状を和らげる鍵となります。この表皮ブドウ球菌のエサになるのが、あなた自身の身体から分泌される皮脂なのです。

湯シャンで皮脂の分泌が正常化する

pixabay

 

本来、界面活性剤によってなくなってしまった皮脂が、再び元どおりになるまでに約24時間の時間を要します。

ですが、毎日シャンプーで洗髪している人は、せっかく皮脂が出てきたころにまた洗い流してしまうため、いつまで経っても善玉菌のエサはなく炎症を起こしやすい状態になってしまいます。

このように、シャンプーはあなたの頭皮の皮脂分泌のリズムを狂わせてしまいます。
湯シャンはこの皮脂分泌のリズムを正常化し、頭皮に善玉菌が喜ぶ環境を作るため、アトピー症状の改善に繋がるのです。

毒素の経皮吸収がアトピーの原因となる可能性

pixabay

 

シャンプーやコンディショナーには「合成界面活性剤」と呼ばれる成分が入っています。それ以外にも香料、色素をはじめとした多くの合成化学物質がブレンドされています。これらの化学物質は体の中に入ると毒素となって悪い影響を与えるとされています。

シャンプー剤が体の中に入り込むことなんて、間違って飲んでしまわない限りありえないと思いませんか?

いいえ、シャンプー剤は頭を洗うだけで、確実にあなたの体の中に入っていくのです。

合成界面活性剤は皮脂膜を緩め細胞の間にある脂質を溶かし、シャンプーに含まれている合成化学物質を肌の奥まで浸透させていきます。その成分は、毛細血管から吸収され血流に乗って全身へ運ばれるのです。

実は、皮膚から吸収される毒素は、口や鼻から入る毒素よりも深刻と言われています。それは、なぜでしょう?

口から入ってきた毒素は腸から便となって排出され、また、肝臓や腎臓で解毒され尿となって排出されるため、綺麗な血液だけが全身を巡ります。

ですが、皮膚から吸収された毒素は直接血管に入り込んで全身を巡るため、肝臓や腎臓で解毒されず、子宮や膀胱、睾丸周辺に蓄積していくそうです。

2015年、福井県の化学工場で働く数十名の従業員のうち5名に対して膀胱がんの発症が報告された例があります。

この工場内で、人に対して発がん性のある化学物質を扱っており、彼らはこの物質に暴露していました。工場内の空気中の化学物質濃度はとても低かったことから、皮膚から化学物質が吸収されたと考えられ、動物実験による検証も行われました。その結果、皮膚から化学物質が吸収され、腎臓や膀胱などの臓器に移行することが分かったそうです(経皮吸収の可能性が示唆された芳香族アミン類の体内での運命(行方)を知るために, 労働安全衛生総合研究所より)。

このように皮膚から毒素が体に溜まることが炎症の原因の一つにもなり、アトピー症状を引き起こしているとも考えられるのです。

湯シャンに切り替えることで、体内に浸透する有害化学物質の量が劇的に減ることから、アトピーの改善にも影響を与えていることは言うまでもありません。

湯シャンを成功させるためのコツを紹介

pixabay

 

さて、あなたも湯シャンに切り替える勇気がでましたか?
では、ここで湯シャンを続けるためのコツをご紹介します。

今まで毎日シャンプーしていた方が急にシャンプーをやめてしまうと、皮脂の分泌リズムが乱れ、極度の乾燥状態になったり、逆に皮脂分泌が過剰になったりするなど、ベタベタした頭皮になります。

初めは、シャンプーの頻度を下げることから挑戦してみましょう。
1日置きにナチュラル成分のシャンプーと湯シャンを交互で行ってみてください。

慣れてくるにつれ、シャンプーの頻度を少なくしてください。

完全に湯シャンのみで過ごせるようになるまで、6ヶ月ほどかかります。

その他、洗髪前に獣毛ブラシで15分ほど、念入りにブラッシングをすると効果的です。頭皮や髪の毛の周りに付着した皮脂やフケなどの老廃物をブラシで取り除きます。血行もよくなるので洗髪後の皮脂分泌がスムーズになります。

ナチュラル成分のシャンプーが見つからない場合は、薄い重曹水や、以前ご紹介したソープナッツ の抽出液を利用するのが安心です。

 

シャンプー後は、髪の毛がアルカリ性に傾き、ゴワゴワしてしまうため、酸性成分の液体でリンスすると、ふんわり、サラサラした洗い上がりになります。
リンスにはリンゴ酢大さじ1にハチミツ小さじ1を合わせて、250mlのお湯で薄めたものを手作りするのがおすすめです。

湯シャンに切り替えたいと思ったときに、多くの方が気になる問題として「におい」も挙げられます。

においの元は「酸化した皮脂」です。ナチュラル成分のシャンプーなどで皮脂はある程度取り除かれますが、根本的には毎日の食生活で「酸化しにくい油脂」を積極的に摂取することなど、体の内側から改善していくことがポイントとなります。酸化しにくい油脂の代表的なものは、ココナッツオイルや、ギー、バターなど不飽和脂肪酸と呼ばれる油脂になります。

これらのコツを参考にして、今日から湯シャンに挑戦して、アトピー改善に役立ててみてくださいね。

 


日本では手に入らないオーガニック情報

この記事が気に入ったら
IOBをフォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事