「教えて!オーガニックQ&A」では、IOB代表・オーガニック専門家レムケなつこが、オーガニックに関する様々な質問にお答えしています。
今回のテーマは、 輸入食品の「燻蒸処理*」について。
*燻蒸処理とは簡単にいうと、輸入食品に対し、害虫駆除や消毒のために行われる気体の薬剤を使用した処理のこと。
オーガニックQ&A:輸入食品の農薬について、輸入時に港で燻蒸処理というものを受けることについて、よく知らず気になったので教えてください。
農業の段階以外で薬剤に触れる可能性がある「燻蒸処理」についてはどんな規定があるのか!?とっても鋭いご質問です!下記についてお応えさせていただきます。
【質問1】
現地で無農薬でも、輸入時に港で燻蒸処理されるとオーガニックやJASのマークはつけられなくなるという認識でよいでしょうか?
【質問2】
逆にオーガニックのものは、通常の燻蒸処理の代わりにどういった方法や対策で処理を受けずに済んでいるのでしょうか?化学的な薬品の使用ではない燻蒸方法など、他の対策を行っているのでしょうか?
「現地で無農薬でも、輸入時に港で燻蒸処理されるとオーガニックマークはつけられなくなる」その理解で正しいです。
有機農産物は、出荷後から消費者の手に渡るまでの間においても慣行農産物との混合や使用禁止資材による汚染を避ける必要があります。そのため、慣行農作物に使用される燻蒸剤の使用は許されていません。
ただし、その有機食品の原料(動物性資材など)が輸入されたときに燻蒸されている可能性はあります。
有機JASでは、燻蒸処理で使用される燻蒸剤が二酸化炭素であれば使用が認められています。
その理由は、二酸化炭素燻蒸剤の場合、害虫を窒息させるために一時的にしか農作物に接触しないことから、混入とはみなされないとのことです。
他には、パレットや木箱などの梱包材がすでに消毒処理され、害虫対策がされた状態になっているものを有機農作物輸送に使用するというのはよくあります。消毒剤が農作物に直接触れなければ有機JASでもそういった梱包材の使用は許されています。
オーガニックの世界は基本予防対策が奨励されています。害虫が入らないような衛生管理をする、掃除を念入りにする、事前に消毒された入れ物などを使用するなどの害虫を集める状況を作らない予防が徹底されるなど、有機事業者は慣行作物よりもかなり入念に管理しているというのを聞いたことがあります。
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