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ドイツIOBオーガニックスクール受講生インタビューVol.5 中村あきつさん
- 名前:中村あきつ
- 職業:ホリスティックナチュラルライフヘルスコーチ
発酵食品(お味噌、ぬか床作り)のワークショップ開催。
オーガニックのスーパーマーケットツアー開催。 - 修了コース:ドイツIOB認定オーガニック専門家資格オンラインコース
- 年齢:45 - 54歳
- 居住地:アメリカニューヨーク州ニューヨーク市
現在はどのようなお仕事をしていますか?
現在は、日本人の友だちが経営しているクレープ屋さんで接客やクレープ作り、メニュー開発などに携わっています。
それ以外には、ホリスティックナチュラルライフヘルスコーチ*として、個人的にコーチングをしたり、月に1回ほどの割合で、お味噌作り、ぬか床作りのワークショップなどを開催しています。
アメリカのオーガニックストアのホールフーズマーケットで、スーパーマーケットツアーもしています。こちらのツアーは、アメリカでどういった食材を購入したらよいのか、身体によい食材は何なのか(オイル、お肉、卵や野菜など)をお伝えしています。
また、かれこれ5年以上の歳月をかけて食品添加物を避ける生活をしており、どうやって食品添加物を避けていくのかということをまとめた動画『ゆる添フリー生活:動画実践講座』も販売しています。
*ホリスティックナチュラルライフヘルスコーチとは、人間はもともと持っている治癒力を忙しい現代ですり減らしているので、食事や瞑想などを始め、クライアントが自分自身のことを好きになれるよう、健康になれる力を引き出すお手伝いです。
なぜオーガニックに関心を持ったのですか?
2000年に入って少ししてからオーガニックの商品が身体によい、とアメリカでも大々的に宣伝されるようになり、2006年に息子を産んでから、健康的な食生活をしようと思い、オーガニック商品を買い始めるようになりました。
というのも、私の住んでいる地域ではファーストフードばかりで、野菜もしなびていて、揚げ物やソーダを飲む人たちが多く、そんな風に息子が育っては困る!というものありました。
でもオーガニック商品は高く、なかなか購入しづらかったのですが、月日をかけてだんだんとわたしの住んでいる地域でも浸透し始めました。と同時に、鶏肉でオーガニックではないけれど、抗生物質を使っていないものや「ナチュラル」と書かれているものが出てきて、その違いは一体何だろう、オーガニックはどうして身体によいのだろうか、などと思い、本やネットなどで調べたりしていました(日本語や、英語の本の日本語訳や英語の映画など)。
お仕事や毎日の生活の中で、オーガニックに関係した印象深い体験はありますか?
オーガニックだからなのか、野菜や果物はみずみずしく、味もおいしいです。そして市販のものよりも長く保ちます。パンもオーガニックでないものと比べて、1週間以内で食べきれないとカビが生えたりして(市販の場合だと2週間経ってもカビは生えません)、こんなに違うんだ、と驚いたことがあります。
最近ですと、オーガニックと書かれた加工品などもたくさん出てきていて、これは本当に身体によいのか?という疑問もあったり、大手(例えばケロッグやコカコーラ社)が子会社を作ってオーガニック商品を売って、その売り上げでコーラなどの、身体によくないものをさらに売っている仕組みが嫌で、きちんと環境のことを考えている会社の商品を買っていきたいと思っています。ですが、なかなか難しいです。
なぜオーガニックを学ぼうと思ったのですか?
2010年以降、アメリカの都会(東海岸や西海岸)などでますます健康にのめり込む人たちが出てきてブームになってきました。
近所のスーパーにもオーガニック商品が並ぶようになり、購入しやすくなったのですが、どうしてオーガニックがよいの?ときちんと説明ができないことが嫌でした。なんとなくブームに乗っている人みたいに見えて。
それと同時にオーガニックと書いているだけで、本当にオーガニックなのか(後々問題を起こした会社もありました)など、アメリカのオーガニックのレーティングなども知りたかったからです。
また、同時に2015年に世界最大のアメリカ栄養学校でオーガニックのことを学び、ある程度は分かったのですが、もっと詳しく学びたいと思ったときにドイツIOBオーガニックスクールにたどり着きました。
その中でドイツIOBオーガニックスクールを選んだのはなぜですか?
ドイツ(ヨーロッパ)はアメリカと違って、より環境問題の取り組みが進んでいると思っています。
個人的に、オーガニックはアメリカでもだいぶ「一般的」になり、受け入れられていると感じていますが、実際オーガニックの考え方はどこから来たのか、それがドイツのシュタイナーも関係していたということが驚きでした。
とはいえ、息子が幼少期にシュタイナー教育がよい、と少し聞いただけで、実際にシュタイナー教育がどういったことをやっているのかまで詳しくは調べませんでした。知っていたのは、子どもたちには学年という制度がないことや、土と戯れる時間が多いということくらいです。
欧州のオーガニックが、そういう名の知れた教育者が関わってきた社会運動でもあった、という事実が面白かったです。
もちろん、講座プログラムのエビデンスがしっかりしているという印象もありました。
また、食に気をつかっている人たちはどちらかというと了見が狭くなりがちで、宗教がかっている場合が多いのですが、ドイツIOBオーガニックスクールはそういう感じではなかったからです。
受講した感想をお聞かせください
ヨーロッパのオーガニック事情が面白かったです。アメリカとはまた違うな、と。
特にオーガニックの基準がアメリカは政府が行っているのですが、ヨーロッパは民間でやっているということ。こちらのほうがアメリカより信頼できるのではないのかな、と個人的に思いました。
それから遺伝子組み換えの話も非常に気になっていたことだったので、さらに詳しいことがわかり、より一層気をつけようと思いました。
一番印象に残った内容とその理由をお聞かせください
オーガニックは世界を変える仕組みだ、ということ。
アメリカに住んでいると環境問題からオーガニックに入っていく人たちが多く、レムケさんのお話はある意味「普通」だったのですが、日本に住んでいる方は「健康のため」にオーガニックを選ぶ。この違いに気づいてなかったのでとても印象に残りました。そしてどうしてオーガニックが「高い」のか。その辺りはなんとなく学んだ気がしていましたが、より明確になりよかったです。
今後、学んだことをどのように生かしていきますか?
スーパーマーケットツアーをしていると「オーガニックが身体によいとは知っているけれど、でも高いからいつもは買えない」というイメージになっていて、実際にそのように言う方も多いです。
でも今後は、ちょっと大げさですが、世界を変える仕組みであり、皆が(地球を含めて)幸せになれる仕組みでもあるという風に伝えることができるし、どうしてオーガニックがよいのかと、今まで曖昧だった部分もしっかりとお伝えしていけることが嬉しいです。
また食品添加物を避けるにあたって、オーガニックは外せないので、スーパーマーケットツアー同様、どうしてオーガニックがよいのか、ということをクライアントさんにお伝えしていきたいです。
これからドイツIOBオーガニックスクールへ入学を考えている方へのメッセージをお願いします
何かをしてみたい、とモヤモヤしている人にはよいと思います。そして、環境問題などに興味のある人にも。オーガニックと聞くと、どうしても「食」や「コスメ」と思ってしまうけれど、実はそうじゃないということがわかるので。
エビデンスがしっかりとしているので学んで後悔はないです。
中村あきつさん「事業紹介」
- 場所:アメリカ、ニューヨーク
- 活動概要:息子を妊娠したときから「食の安全」が気になり、2015年にアメリカで統合代替医療のコーチ資格を得る。その前後からゆるゆると食品添加物をできるだけ摂らない、使わない「ゆる添加物フリー生活」実践を始め、今も継続中。
誰でも簡単に添加物フリーに生活できるヒントを詰めた動画講座を販売中。また発酵食品を作るワークショップやスーパーマーケットツアーなどを通して、その人が「その人らしく」生活できるお手伝い(コーチング)もしています。
Instagram:https://www.instagram.com/akitsunholistic/